【No.9】限定小説
「あれ、七瀬??」
「え?零央?」
名前呼び
「へぇー、そんな事あるんだね、
他の科に幼馴染がいるとか。」
「そーですよね、もう3年も
ここに務めてるのに全然気づかなくて〜」
「それで?イケメン?」
「それはー、分からないですけど、
でも、高校で凄くモテてましたよ〜」
「へぇー!じゃあ今度紹介してよ!」
「いいですよ〜、あ!ちょうど良かった、
食事に誘われてたんで、よかったら
こずえさんも一緒に行きませんか?」
「え、勇者ちゃんそれって、」
「デートの誘いなんじゃないの?」
「え?デート?」
「だってそうでしょ、
幼馴染は幼馴染でも、男女なんだから。」
「や、でも、私が結婚してるの分かってますよ?」
「てことはそーゆう事でしょ?」
食事に行くだけで、これってデートになるの?デートになるのだとしたら、断った方がいい。こずえさん何か勘違いしてるみたいだけど、私達ただの幼馴染だし。
「大丈夫ですよ、幼馴染ですから。」
「そーかなー?とりあえず、
私邪魔になるかもだから遠慮しとくわ」
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「うわぁ、素敵〜」
「昔からこういうとこ好きだろ?」
「よく覚えてたね、もう何年も会ってなかったのに。」
「そりゃあ幼馴染だし。あと、、、」
「うわぁ、美味しそー
ね!どれにする!?」
「あ、あぁ、そうだなぁ、」
「美味しそうだなぁ、あ、
でもこっちもいいなぁ、どうしよぉ…」
「…なぁ、七瀬」
「んー?」
「ずっと、好きだったんだ」
「え…?」
「分かってる、七瀬は結婚してて
今すごく幸せな事…、でも、
どうしても伝えたかったんだ…」
「零央…」
「七瀬?」
「え、先生!?」
「そいつ誰だ」
「あ、幼馴染です」
「ど、どうも、」
「すいません、医院長、
少し急用ができたので帰らせてもらいます。」
「そうかそうか、急用ならしょうがないな。」
「失礼します、七瀬行くぞ」
「ええ!?あ、ちょっと!」
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「先生!!急に何なんですか!?」
「そっちこそ何なんだ、聞いてないぞ」
「……なんで怒ってるんですか」
「決まってるだろ、なんで男といんだよ」
「だからあれは幼馴染で」
「零央って名前で呼ぶんだな、
俺には名前で呼ばないくせに。」
「えっ…?名前?」
「……」
「ふふ、先生って子供っぽいですよね」
「はぁ?」
「……」
「……」
キスをして、先生を見た。なんだ、いつもあんなだけど、可愛いところもあるじゃないですか。
「…浬さん、大好きですよ……」
「…」
「これで許してくれますか?」
「今回だけは、許す」
「ふふ、ありがとうございます」
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